太陽の2つのサイクルに関するデータ

 

1978-2000

 

フローリアン グロンド

フランク ハルビヒ

ヤスパー ムンク ヤンセン

トロビューン ラウステン

による映像と音響

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SOLプロジェクトは、多くの科学の領域ではこれまでほとんど使われることのなかったメディアへの、科学データの変換を扱っている。具体的に言うと、太陽のデータは音とビジュアルに変換され、データと「見えるもの」「聞こえるもの」とのクリアな関係がはっきりと示される。このインスタレーションは4つの異なるデータを基にして成り立っている。太陽放射量、太陽風のさまざまな測定による値、太陽黒点の分布、太陽磁場強度の4つである。全てのデータのセットは互いに関連し合っており、しかもその相互作用は線形の単純なものではなく、複雑なパターンを示している。これらの相互作用は時間の中で起こるのだから、音の流れや動く画像のような時間的メディアこそ、データを変換するのに最もふさわしいメディアである。データの測定値も、1日という周期のリズムや太陽の自転のリズムの中で記録されている。SOLインスタレーションは、アート、科学、哲学の主要な問題に向き合っており、それらの問題は社会がテクノイマジネーションの指し示す方向へと変化し続けるこの時代、着実に重要度を増している。ここで用いられ

 

 

るテクニカルな情報表現は、単なる画像や物音あるいは自然な、ふつう知られている現象とは明らかに異なるものだ。しかし、複雑な現象を理解可能にするためには、これが唯一の方法となりつつある。そうした現象は、複雑すぎて、最初われわれは単なるデータとして出会うしかないことが多いからだ。科学的データを新しいメディアを用いて明確でわかりやくすい形に変換することにより、「SOL」プロジェクトは音響とビジュアルが、どのようにして厳密科学においても論理的機能を担い得るかを示してくれる。そして、われわれが体験する現実が、どのようにしてシンボリックな形象とテクノロジーによる表現の進歩とに影響されているかを教えてくれる。このプロジェクトは、Florian Grond (フローリアン グロンド)Frank Halbig (フランク ハルビヒ)Jesper Munk Jensen (ヤスパームンク ヤンセン)Thorbjorn Lausten (トロビューン ラウステンによって開発された。